クリニックブログ

「コンサータを飲むと、怒りっぽくなる」という話をしばしば耳にします。
コンサータはADHD(注意欠如・多動症)の症状を改善する薬であり、性格そのものを変えることを目的とした薬ではありません。
ただし、服用によって行動や感情に変化が現れる場合があります。
性格が変わったと感じる理由や副作用、依存性、心配なときの対処法について、解説いたします。
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コンサータは、集中力の低下や衝動的な行動などを改善する薬です。
脳内のドパミンやノルアドレナリンという物質の働きを調整します。
服用によって落ち着いて行動できるようになると、周囲から「性格が変わった」と思われることがある一方で、副作用としてイライラ気分が現れるケースも……
つまり、性格が変わったように見える理由には、薬の効果と副作用の両方が考えられるのです。
薬による変化の実例
例えば、コンサータの服用によって、以前より落ち着いて話せるようになったり、衝動的に怒ることが減ったりする患者様がいます。
反対に、服用後からイライラしやすくなる、気持ちが沈む、表情が乏しくなるといった変化が現れる患者様も……。
これらはあくまで変化の一例ですので、すべての方に当てはまるわけではありません。
コンサータ(ADHDの薬)で性格が変わったと指摘されたら
家族や友人から「最近、性格が変わったね」と言われても、すぐにコンサータが原因だと決めつけるのは間違いです。
ADHDの症状が改善したことで、行動や話し方が変化している可能性もありえるからです。
どのような場面で変わったと感じたのか、具体的に聞いてみましょう。
自分では気づきにくい変化もあるため、周囲の意見は大切です。
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コンサータを服用して「以前の自分と違う気がする」と感じたときは、その変化を無理に受け入れずとも大丈夫。
落ち着いて生活できるようになったなどの良い変化もあれば、不安やイライラが強くなるなど、注意が必要な変化もあります。
大切なのは、薬を飲み始めた時期や感情の変化を振り返ることです。
自己判断で服用量を変えたり中止したりせず、主治医と一緒に原因を確認するのが肝心ですよ。
本当の自分らしさを見つめなおす
コンサータを服用して落ち着いたり、集中できるようになったりすると、「自身の変化」に戸惑うことがあります。薬によって行動が変わったからといって、本来の性格が失われたわけではありません。
大切なのは、服用前と服用後のどちらが本当の自分かを決めることではなく、自分らしく無理なく生活できているかを考えることです。
「違和感を感じた自分」も大切にしましょう。
主治医に感情の変化を相談する
コンサータの服用後にイライラや不安、気分の落ち込みが現れた場合は、主治医へご相談ください。薬の量や体質との相性、睡眠不足など、さまざまな原因が考えられます。
診察では、いつから変化が起きたのか、どのような気持ちになるのかを具体的に伝えると役立ちます。
必要に応じて、医師が薬の量の調整や治療方法の見直しを検討します。
気になる症状を我慢せず、遠路なくご相談ください。
服用の前後で変化したことについて考える
コンサータを飲み始める前と後で、どのような変化があったかを振り返るとスッキリすることがあります。・「仕事に集中できるようになった」
・「怒る回数が減った」
・「夕方になるとイライラする」
など、具体的に書き出すと整理をしやすいです。
服用時間や睡眠時間も一緒に記録すると、薬との関係を考える手がかりに。
その記録を主治医に伝えることで、治療の見直しにも役立ちます。
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WEB予約はこちら →コンサータ(ADHDの薬)で性格が変わるといわれるのは依存性があるから?
確かに、コンサータには依存性のリスクがあります。乱用の危険性があるため、適切な管理が必要です。
上でも述べていますが、落ち着いて行動できるようになるのはADHDの症状が改善した結果である可能性もあります。
コンサータに「依存するほど服用してるから性格が変わる」とは、断定できません。
薬の効果や副作用を正しく理解し、医師の指示に従って服用することが依存性のリスクを低下させます。
依存性の危険性
なぜコンサータには精神的な依存を引き起こすリスクがあるのかと言うと、有効成分である「メチルフェニデート」が原因です。
医師の指示を守らず、決められた量より多く服用したり、不適切な目的で使用したりすることは危険です。
そのため、日本では処方できる医師や薬局、患者さんを登録する管理制度が設けられています。
用量を自己判断で増やさず、医師の管理のもとでご使用ください。
当院にはコンサータを処方できる医師が複数在籍しておりますので、必要な方はご相談を。
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「コンサータ(ADHDの薬)で性格が変わる」についてのまとめ by 根木院長
「コンサータを飲むと、性格が変わるのではないか?」と心配される方もいらっしゃいます。
私は、この「性格が変わる」という言葉には、分けて考えたい二つの側面があると思います。
①「変化がどれくらい長く続くのか」ということ。
通常、「性格が変わった」と聞くと、変わった後の性格が、その後も比較的長い期間、安定して続くようなイメージを持つのではないでしょうか。
②「私たちが”性格”と受け止めているものには、さまざまな要素が重なっている」ということ。
もともとの人柄に、その時々の集中力、落ち着き、気分、行動の仕方などが重なり、その人らしさとして周囲に伝わっています。
たとえば、コンサータによってADHDの症状が和らぐと、物事に取りかかりやすくなる、集中して作業を進められる、ミスが減る、落ち着いて行動できる、といった変化が期待できます。
一方、夕方から夜にかけて薬の効果が薄れる頃に、集中しにくさが戻ったり、気分が沈んだように見えたりすることもあります。
こうした変化は、周囲から見ると「性格が変わった」ように映るかもしれません。
しかし、一時的な気分や行動の変化を、そのまま長く続く性格の変化と考える必要はありません。
ただし、気分の落ち込みやいらいらなど、薬の副作用として評価すべき変化が起こることもあります。
「いつ、どのような変化があるのか」を確かめることが大切です。
また、「覚せい剤のように、薬に依存して人が変わってしまうのではないか?」という不安が、この疑問に重なっている場合もあるでしょう。
コンサータの有効成分はメチルフェニデートという中枢神経刺激薬で、日本の法令上は「覚醒剤」ではなく「向精神薬」に分類されます。
ただし、依存や乱用のリスクがあるため、厳格な管理のもとで処方される薬です。
成分を徐々に放出して効果を持続させるよう工夫されていますが、それによって依存のリスクがなくなるわけではありません。
コンサータによって落ち着いたり、集中しやすくなったりすることは、ADHDの症状に妨げられていた、ご本人の本来の力を発揮しやすくする助けになります。
周囲から見て落ち着いたかどうかに加えて、「ご本人が過ごしやすくなったか、日常生活の困りごとが減ったか」という視点も大切です。
もちろん、薬が合わない方もいらっしゃいます。
気分の落ち込みや、自分らしくないと感じる変化があれば主治医に伝え、効果と副作用を慎重に評価しながら使っていきましょう。
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WEB予約はこちら →監修者
院長 根木 淳
愛知県生まれ。慶應義塾大学法学部法律学科卒業後、大手金融機関に勤務。2005年、秋田大学医学部卒業後、名古屋市立大学医学部精神科に入局。八事病院、三重県立子ども心身発達医療センターなどで研鑽を積む。京都大学医学部大学院とfMRIによる精神症状の脳機能の共同研究を経て慶應義塾大学大学院精神・神経科に入局。東京大学工学系研究科と連携して自動車運転の認知機能と安全性についての研究を行う。大学病院での診療、戸田病院、秋元病院、ガーデンクリニックなどでの診療業務に併行して、外資系及び国内大手IT企業、外資系大手コンサルティングファーム、テレビ・インターネット通販企業、都市銀行、国内大手証券会社、総合商社、特許翻訳・知財コンサル系企業、建設コンサルタント企業、広告代理店、大手旅行代理店、独立行政法人(公的法務支援機関)、大手不動産、大手企業信用調査会社、グローバルEC系企業、大手アパレル企業、国内最大手スーパーなど、都心大企業を中心に50社以上の産業医として企業のメンタルヘルスに従事。令和2年5月、北越谷駅前さくらメンタルクリニック院長に就任。併行して産業医業務に従事している。 【資格・所属学会など】 日本精神神経学会専門医・指導医 精神保健指定医 日本医師会認定産業医 日本老年精神医学会専門医・指導医